第10回 『レンガ職人』を『先生』に置き換えるとどうなるのか?

 『三人のレンガ職人』という寓話があります。

 旅人が、レンガを積んでいる男に、

「あなたは何をしているのですか?」

と尋ねたら、その男は、

「レンガを積んでいるんだ」

と答えました。

 次に、同じようにレンガを積んでいる男に出会った旅人が、

「あなたは何をしているのですか?」

と尋ねたら、

「壁を作っているんだ」

と答えました。

 さらに、レンガを積んでいる男に出会って旅人が、

「あなたは何をしているしているのですか?」

と尋ねたところ、

「大聖堂を作っているんだ」

と三人目の、その職人は答えました。

 

 仕事に取り組む心構えとして最近よく引用されているこの寓話をご存じの方も少なくないかと思います。

 これを、たとえば、先生に置き換えてみます。

 

 一人目の先生に、

「あなたは何をしているのですか?」

と問うと、

「勉強を教えているんだ」

と答えました。

 二人目の先生にも、

「あなたは何をしているのですか?」

と問うたら、

「勉強の楽しさを教えているんだ」

と答えました。

 三人目の先生にも、

「あなたは何をしているのですか?」

と尋ねたら、

「将来の人材を育てているんだ」

と答えました。

 

 答えは、これ以外にも考えられます。ほかの仕事にも置き換えることができるかと思います。

 ここから、〝なりたい私〟ではなく、〝どう生きたいのか?〟〝どんな人になりたいのか?〟を問うて、ディスカッションのテーマやレポートの課題にすることもできると思います。

 また、本題に入る前のツカミとしても使えるかと思います。

 

 てなところで、どないでっしゃろ?

 

 アチョー!