第7回 女神の求める条件とは何か?

「キミはボクの女神だ」

「女神? どういう女神なの?」

「美の女神に決まっているだろ」

「そんなの当たり前でしょ。それだけ?」

「幸運の女神だ」

「宝くじみたいに言わないでほしいわ」

「いや、幸福の女神だ」

「そうね、美しい幸福の女神ね」

「だから、ボクと一緒になってほしい」

「お断りよ」

「どうして?」

「アナタと一緒になったら、貧乏神に憑りつかれた、みすぼらしい女神になってしまうでしょ」

「でも、ボクはキミのために一生懸命に働くし、何より、愛があれば貧乏でも幸福になれるよ」

「アナタはね」

 

  アチョー!

 

 古今東西、人間が最も興味を抱く謎は、人間です。

 謎へのアプローチも、またその答も、一つではありません。十人十色、千差万別、多種多様。そこからさまざまな問いかけが新たに生まれます。

 かつて、山本リンダさんがお歌いになって大ヒットした『狙いうち』(作詞・阿久悠先生 作曲・戸倉俊一先生)の女性の如き、この幸福の美の女神を自認する女性は、もっと具体的に表現するなら、どのような女性だと言えるのでしょうか?あるいは、ほんとうのところは、どのような女性なのでしょうか?

 貧乏神と謗られた男は、どのような男だと考えられるでしょうか?

 振られる男が、意中の女性のハートを射抜くためには、どうすればいいのでしょうか?

 何より、この男を袖にした女神は、この先、幸福の女神であり続けられるでしょうか?

(何だか前回の続きで、もてない男の嫉妬心を吐露するような内容になってしまいました~)

 

  アチョー!

 

 さて、この女神と貧乏神の会話から、他にどのような謎が考えられるでしょうか?